Romeo and Juliet (ロミオとジュリエット) — 原書で学ぶ英語 — 読書ガイド

Quick Answer: イタリア・ヴェローナの仇敵同士の家に生まれた10代二人が、舞踏会で一目惚れし、5日後にはどちらも死んでいる。シェイクスピア最短の悲劇にして、英語で書かれた恋愛物語のあらゆるクリシェの出発点。

イタリア・ヴェローナの仇敵同士の家に生まれた10代二人が、舞踏会で一目惚れし、5日後にはどちらも死んでいる。シェイクスピア最短の悲劇にして、英語で書かれた恋愛物語のあらゆるクリシェの出発点。

Category: Book Recommendations

Why read Romeo and Juliet?

正直に言うと、初めてシェイクスピアを英語で開くと「これって英語か?」と思います。'thou'、'wherefore'、'hath'が一行ごとに出てくるので。でも第一幕さえ耐えれば、その後は英語が音楽のように聞こえてくる。そして気づくのです — 英語の恋愛映画の名台詞は全部ここに源があったんだ、と。

Why it's approachable

Early Modern English(初期近代英語、1500〜1700年代)なので最初は衝撃ですが、『ロミオとジュリエット』はシェイクスピア入門版 — あらすじが単純で短い。'No Fear Shakespeare'のような現代英語対訳本を脇に置けばCEFR B2でも可能です。韻文形式なので、意外と声に出して読むと耳に入ります。第一幕が一番難しく、そこを越えるとリズムに慣れていきます。

Early Modern Englishの代名詞(thou/thee/thy)

Wherefore art thou Romeo? — 'thou'は'you'の親称、'art'は'are'の古い形。直訳「なぜあなたはロミオなのか」 — シェイクスピア英語入門の第一文。 I do beseech thee, give it me. — 'thee'は'you'の目的格。'give it me'(私にそれをください)は古い語順。 Hath not a Jew eyes? — 'hath'は'has'。疑問文での動詞倒置 — 16世紀英語のパターン。

韻文(iambic pentameter) — 5拍子のリズム

But, soft! what light through yonder window breaks? — iamb(弱-強)が5回繰り返されるシェイクスピアの基本リズム。声に出すと音楽のように流れる。 It is the east, and Juliet is the sun. — 10音節、5回のアクセント — シェイクスピア・バルコニーの場面の精髄。 Two households, both alike in dignity. — プロローグの冒頭。英語の韻文リズムを最も直感的に身につけられる一行。

メタファーを重ねる英語

Juliet is the sun. — is = 直接メタファー。名詞 + is + 名詞ですぐに比喩。 A rose by any other name would smell as sweet. — 比喩 + 仮定法。「名前が変わっても本質は変わらない」 — シェイクスピア英語思考の極致。 These violent delights have violent ends. — 形容詞反復(violent...violent)で運命を予言する英語パターン。

修辞疑問で作る激情

What's in a name? — 答えのある質問ではなく、思考を投げかける英語。日常英語でも今も生きている。 Was ever book containing such vile matter so fairly bound? — 古い語順だが本質は「これほどひどい内容を、こんなに美しく装丁した本があるだろうか?」 — 修辞疑問の頂点。 O happy dagger! This is thy sheath; there rust, and let me die. — 感嘆詞'O' + 物に直接話しかける。シェイクスピアの劇的英語の代名詞。

A native speaker's view

アメリカ・イギリス高校9年生のシェイクスピア入門のデフォルト。"Wherefore art thou Romeo?"(本当の意味は「なぜあなたはロミオなのか」 — 「どこにいるの?」ではない)はバレンタインカード、映画の台詞、歌詞に延々と引用されます。'star-crossed lovers'(運命に引き裂かれた恋人)は英語の日常語彙。シェイクスピアを英語で一篇読むと、英文学の半分が一気に解け始めます — ジョーク、引用、メタファーの源が一斉に明かされる感じ。

About William Shakespeare

1564年イギリス・ストラトフォード・アポン・エイヴォンで手袋屋の息子として生まれました。18歳で26歳のアン・ハサウェイと結婚、三人の子をもうけたあと、20代後半でロンドンに出て役者兼劇作家になります。生涯で39の戯曲と154篇のソネットを書き、自分が共同経営者だったグローブ座(Globe Theatre)で自作を上演した、書き手と興行主を兼ねた珍しい作家。『ロミオとジュリエット』は1595年頃、31歳の頃の初期作品です。1616年4月23日52歳で死去 — 偶然にも同じ日にスペインのセルバンテス(『ドン・キホーテ』の作者)も世を去りました。シェイクスピアが英語に新しく加えた単語は約1700語と推定され、今日の英語辞書の語彙のかなりの部分が彼から始まります。"love is blind"、"break the ice"、"wild-goose chase"といった日常英語表現も全部彼の創作。現代英語の相当部分が、文字通り彼から始まっているのです。

Personal note

この本は「読む」より「聴く」が先です。BBC、RSC(ロイヤル・シェイクスピア・カンパニー)の無料音声公演をかけて、英語テキストを追いかけてみてください。最初は意味不明でも、5分経つとリズムが頭に染み込みます。シェイクスピアは舞台のために書いた人。紙だけで読むと、彼が意図した英語の半分が消えてしまいます。

Who should read this

シェイクスピアを英語で一度は読むべきと先延ばしにしてきた人,英語の詩・韻文のリズムを掴みたい人 — 最も明快な入門版,ロマンス映画のクリシェの源を見てみたい人,Early Modern Englishがどんな音か一度聴いてみたい人

Examples

Related Posts

Browse all Learn Book-recommendations posts →